ハオコゼを唐揚げにして食べる

釣りをする時には毒の有無に関わらず気を付けたい魚が多数いる。
エイ類、ダツなどあげるとキリがないが、特に有名なのはゴンズイ、ハオコゼ、アイゴの3種だろう。
この3種は漏れなく毒持ちで、ほとんどの釣り人は彼らが釣れても喜ぶことはない。むしろ嫌な顔をして海に放り投げてしまう。
しかし、ほとんどの釣り人が彼らを釣った経験があると同時に、彼らを食した経験がないのだ。実際自分も食べたことがない。
なので今回は中でも釣りやすいハオコゼを食べてみた。
ハオコゼ科
ハオコゼは名前にオコゼと付くが、一般にいうオコゼ(オニオコゼ)とは別の科(ハオコゼ科)に属する魚でオコゼとは呼べない。
そのため、オニオコゼは高値で取引されるの対してハオコゼは出回ることすら滅多にない。おまけに釣り人にも嫌われているという。まさに雑魚である。
なぜそんな扱いをされてるかって、理由は言うまでもなく毒のせだろう。毒持ちの魚はイズカサゴ、オニオコゼなどの人気魚は別として基本的に嫌われている。
スポットライトを浴びるには毒持ちであることを充分にカバーできる味と知名度が必要になる。ハオコゼは味はともかく、少なくとも知名度は持ち合わせていない。
簡単に釣れる
先ほども言ったがハオコゼは釣り人ならば一度は釣ったことがある魚、言い換えれば簡単に釣れる魚なのだ。
餌はイソメでもオキアミでもなんでもいい、岸際に落としてあとはひたすら待つだけ。
仕掛けを落として数分、標準サイズのハオコゼが釣れた。
針を外して袋にボンッ!ハオコゼも「え!持って帰るの!?」と驚いたに違いない。
入れ食いとまでは言わないが数分おきに釣れる。もしこれが本家おこぜ(オニオコゼ)だったらどんなに嬉しいことか。。。
いや、しかしこれはハオコゼだからできること。それを忘れてはならない。
このまま続けていれば2桁は余裕でいけそうだが、この日は2月、風も吹いてとても寒かった。ので釣れた5匹を袋に入れて家に帰った。
体を食べる魚
ハオコゼは小型の魚で大きくてもせいぜい10cmくらいにしかならないので刺身にしても身があまりとれない。この日釣ったハオコゼのサイズもその程度だった。
なので持って帰ったハオコゼは内臓と背鰭を取って油に投げ込んでやった。
背鰭の棘に毒があるので念のためハサミで切り落として揚げた。
(一匹だけ棘を残しておいた)
元々小さな魚なだけあって揚げると一口サイズになってしまった。でもこれはこれでスナックみたいでいいかも。
まずは背鰭なしバージョンをいただいた。身は柔らかく味はハゼの様で旨いが、すぐに口の中からなくなってしまい物足りなさを感じてしまう。
次に鰭ありバージョンを食べてみた。カラッと揚がった顔や各鰭はガリッボリッといった感じで香ばしくてより旨い。個人的には鰭は落とさないほうがうまいと思った。また鰭の毒も過熱によって無毒化したようだ。
ハオコゼは小さな魚なので、鰭を落とすとなるとどうしてもチマチマした作業になってしまう。となるとウッカリ鰭に触れてしまうというリスクも高くなる。なので、どうせ加熱するならばあえて鰭を落とさないほうが安全だろう。